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2023.06.10
【高1】10分間の“耕作”
「先生、この本知っていますか?」
ある休み時間でのこと。
教室内の生徒たちに話しかけていると、
ある女子生徒が通りかかった私をつかまえ、
机の中からおもむろに一冊の本を取り出しながら、
声をかけてくれました。
まだ私がその本を手に取っていないことを伝えると、
「なかなか面白いですよ。」
別段、読了後というわけでもない感想を口にし、
私が未読であることに満足をしたのか、彼女は不敵な笑みを浮かべ、
作品名や作者名を紹介するわけでもなく、
机の中に本を戻していったのです。
私は得体のしれない敗北感に包まれつつ、
高校生が本を楽しむ習慣があること自体が、素敵なことだなと微笑み、
(苦笑いになっていたかもしれません)、
その場を後にしました。
高校1年生は現在、
朝のホームルームにて、朝読書を実施しています。
朝の連絡事項の伝達後、
残り時間、約10分、
それぞれがカバンから本を取り出し、
それぞれの活字の世界に繰り出していきます。
「読書は心の畑を耕す鍬」といいます。
たくさん活字に触れるということは、
知識だけでなく、
その世界観、作者や登場人物の心の機微に触れるということです。
自分にはないたくさんの言葉に触れることで、
どんどん心の畑を耕し、栄養ある土地を完成させていってくださいね。
高1担任:今井